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Apple Intelligenceとは何か?iPhoneの買い替え需要を掘り起こすのか?

iPhone
Screenshot

Appleは6月11日のWWDC24でSiriの包括的なAIである、Apple Intelligenceを発表しました。現在のSiriは世界でたった15億回しかリクエストをされておらず、Appleの危機感も相当なものがあったと思います。そこで人工知能のパイオニアであるOpenAIと提携し、ユーザーの許可があるときだけChatGPTを無料で利用できるようにしました。

クレイグ氏は、AIを導入するに当たり、ユーザーのプライバシーが守られないといけないと主張。またユーザー情報であるパーソナルコンテクストを深く理解しているAIじゃなけばならないとも主張。Apple製品はハードとソフトが深く融合しているため、AIにもそれを求めました。またアプリに高度に統合されていないといけないとも主張しました。

具体的には、通知で優先順位の高いものから上位に表示したり、テキストを書き直し・校正・要約などをシステム全体でサポートし、純正アプリだけでなく、サードパーティ製でも利用可能に。

写真では人物を判別できるので、それを使って画像生成をしてメッセージを送るなんていうことも出来ます。この時に、画像を「スケッチ」「イラスト」「アニメーション」から選べるそうです。

Siriへの頼み方も「妻が先週送ってくれたポットキャストを探して」と自然に言うことでApple Intelligenceがアプリに高度に統合されているので、探し出してくれるそうです。また会議が午後になった影響で、娘の演劇の発表会に間に合うかどうかApple Intelligenceに訊くことにより、過去のメール、カレンダー、マップ、メッセージなどを参照して具体的なアドバイスをしてくれるそうです。このときもクレイグ氏は、プライバシーが大事だとして、Apple製品であればオンデバイスで処理が完了すると報告。しかしポケットサイズの指示ではなく広域なツールを使うとき「Private Cloud Compute」という特殊なプライバシーが厳重に守られるサーバーとエキスパートを用意したと言います。

ここからはSiriです。「東京の明日の天気は?」「いや、間違えた埼玉の」と言うと文脈を理解して回答します。

Type to SiriというタイプしてSiriに命令を出すことも出来ます。SiriはAppleの製品知識に精通し、「メッセージを明日送るやり方を教えて」という問いにも素早く答えてくれます。画面に表示されていることをSiriが理解し、アプリ内の行動を深く理解すると言います。「ニューヨークでピンクの衣装を着た人を探して」というと探し出し「明るくして」と言うと補正し、それをメリーのメモに加えてと言うとやってくれるそうです。App Intentsがアプリ内を移動し、最適な回答をするそうです。メール・写真・カレンダー・ファイル・メッセージ・ホテル予約・友達が送ってくれたリンクなどあらゆるデーターから最適な回答をするそうです。

「少し前に送ってもらった友達のおすすめの本」と言うと探してくれ、書類に運転免許の番号が必要な場合、運転免許の写真から番号をピックアップするなど、アプリに深くSiriは融合し、ユーザーに最適な回答をしてくれます。「Siri、母のフライトの到着時間は?」「母とのランチの時間は?」などもアプリを横断して最適な回答をします。

E-mailの書き直しやWordPressのエントリーなど文章の別バージョンを提示するのも得意だそうです。その文章を「フレンドリー」「プロフェッショナル」「簡素」の中から、リライトしたり、校正したりするのがシステム全体に統合されているのでどのアプリでもAPIを利用していれば活用できるとのことでした。

長いメールを要約したり、メールでも優先順位の高いものを上部に表示するなど、Siriは賢くなったようです。

画像生成でも進歩をして、Keynoteやフリーボード、メッセージでemojiならぬ、Genmojiが使えるようになりました。写真は人物を判別するので、Image Playgroundを使って、「テーマ」「衣装」「アクセサリ」などから選ぶことにより、最適な画像を生成するそうです。ここでも、パーソナルコンテキストを深く理解することが重要で、Image Palygroundもそれに沿っていると言います。また、Image Wandというざっくりとしたイメージから画像生成を行うツールも開発し、メモや提出物のクオリティを上げると言います。写真にもSiriの効果が出ていて、写真のクリーンアップをしてくれたりビデオを含めた検索を容易に行うことができるようになりました。またメモリームービーを作ることも出来、例えば息子との釣りのムービーを作ってとお願いすると写真やビデオ、Apple Musicから最適なものを選び出しムービーを作ると言います。現在の写真にもメモリーというのがありますが、それを発展させたものですね。

これら、Apple IntelligenceはA17 ProのiPhone、MシリーズのiPad、Macで利用でき、米国では今夏から開始、他の国は来年にかけてリリースされるとしています。このApple IntelligenceにはWWDC24キーノートの1/3の時間を割いて説明がなされ、Appleの力の入れようがわかります。たった15億回しか利用されないSiriが今後、10倍、20倍利用されることは必至で、iPhoneやMac、iPadの買い替えの良い材料になることは確実で、今年9月のiPhoneの発表が待たれます。そしてM4を積んだiPad Proもようやくチップのパワーを使う手段が見つかったというところでしょうか?これからのSiri、Apple Intelligenceに期待です。

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