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iPhone XS iPhone12mini 比較レビュー

iPhone

ファースト・インプレッション

まずサイズ感やスペックを見てみましょう。

iPhone XSiPhone12 mini
画面サイズ 5.8インチ 5.4インチ
サイズ 143.6:70.9:7.7131.5:64.2:7.4
重量 177g 133g
ピクセル 2436×1125 2340×1080
ppi 458ppi 476ppi
コントラスト 625ニト 1200ニト
チップ A12 A14
アウトカメラ デュアル12MP:望遠 デュアル12MP:広角
フロントカメラ 7MP 12MP
携帯 4G 5G
充電 Qiワイヤレス充電 MagSafe
スマートHDR 写真スマートHDR 写真スマートHDR3
ナイトモード ナイトモード
Wi-Fi Wi-Fi5 Wi-Fi6
空間オーディオ

iPhoneXSのサイズは143.6mm x 70.9mm x 7.7mm。iPhone12 miniのサイズは131.5mm x 64.2mm x 7.4mm。miniの方が一回り小ぶりで重ねるとXSの中に12miniがすっぽり入る感じです。XSが丸みを帯びているのに対し、12miniはエッヂが効いていて角ばっています。
カラーバリエーションは、XSがゴールド・シルバー・スペースグレイなのに対し、iPhone12 miniはパープル・ブルー・グリーン・レッド・ホワイト・ブラックと豊富です。
ストレージもXSが64GB、256GB、512GBに対し、12miniは、64GB、128GB、256GBと似通っています。

XSのカラーバリエーション
iPhone12 miniのカラーバリエーション

チップ

iPhoneXSがA12 Bionicを搭載しているのに対し、iPhone12 miniはA14 Bionicチップを搭載しています。A12 Bionicは7nmプロセスで製造された6コアのCPUと4コアのGPUを備えており、最大2.6GHzで動作します。A14 Bionicは5nmプロセスで製造され6コアのAPUと4コアのGPUを備え、最大3.1GHzで動作します。5nmとは5ナノメートルということで、これは人間の髪の毛の約1万分の1サイズです。
A12 Bionicは8コアのNeural Engineを搭載しており、最大5兆回の演算を1秒間に行うことができます。A14 Bionicは16コアのNeural Engineを搭載し、最大11兆回の演算を1秒間に行います。Neural Engineは写真やビデオ編集、顔認識、音声認識、ARなどの機能において、高速で正確な処理を行いために重要な役割を果たします。
A12 Bionicは第一世代のSmart HDRという機能をサポートしており、写真撮影時に複数の露出を組み合わせて、明るさや色彩のバランスを最適化出来ます。A14 Bionicは第三世代のSmart HDRをサポートし写真撮影時に更に多くの露出を組み合わせて被写体の細部やテクスチャをより鮮明に表現することができます。Smart HDRが進化していることは、写真の品質において12miniが優れていることを示します。

ベンチマーク

iPhone12miniはXSに比べGeekbenchでシングルコア約1.5倍。マルチコアでも1.5倍の数値を叩き出しています。A12 BionicからA14 Bionicへの進歩はグラフィックスやゲームを楽しむ人にとっても嬉しい性能アップと言えます。

カメラ性能

iPhoneXSが望遠レンズを搭載しているのに対し、iPhone12 miniは超広角レンズを搭載しています。また12 miniはナイトモードをサポートし、暗い場所でも明るく鮮明な写真を撮ることができます。
画質や色味ですが、iPhone12 miniはセンサーサイズが大きくなっており画素数は同じ1200万画素ですが、画質は向上しています。また12 miniは色味がより強く出ており、コントラストや彩度も高めです。iPhoneXSは色目がやや控えめで、自然な雰囲気を出しています。良い意味でXSなナチュラルですが、12miniの方がぱっと見きれいと感じるかもしれません。

12miniは超広角レンズを持っていて画角が広くなり、より多くの被写体を収めることができます。室内や風景などの撮影に便利で一眼レフのような効果が得られます。XSは望遠レンズを使って遠くの被写体を近づけることができますが、画質は広角レンズより劣り、カメラを思う存分楽しみたい人は12miniを選んだほうが良いと言えます。

TrueDepthカメラについては、XSが700万画素でf/2.2のレンズを使っているのに対し、12miniは1200万画素でf/2.2のレンズを使っています。画素数が多いということは画質がより高くなるということで、細かいディテールや色彩を捉えることが出来ます。
XSのフロントカメラはビデオ撮影時に最大1080pの解像度で60fpsのフレームレートを出力出来るのに対し、12miniは、最大4Kの解像度で60fpsのフレームレートを出力できます。自撮りでビデオ撮影をするとき、iPhone12 miniの方がより鮮明な映像を撮れると言えるでしょう。また12 miniのTrueDepthカメラはナイトモードやHDRビデオ録画に対応しており、暗い場所や高コントラストの場面でも美しい映像を撮ることができます。XSのTrueDepthカメラはポートレートモードで6種類のライティング効果を適用できますが、12miniは7種類のライティング効果を適用できます。12miniのTrueDepthカメラはXSにはないハイキーモノという効果を使うことができます。これは白い背景にモノクロの被写体を浮かび上がらせる効果です。

XSの夜景、やや暗いです。
iPhone12miniはナイトモード対応で明るく写っています。

3D Touch・触感タッチ

iPhoneXSまで3D Touchが搭載されていました。3D Touchは画面を強く押し込むことでサブメニューやプレビューなどを表示する機能です。iPhone6sからiPhoneXS Maxまで搭載されました。3D Touchは画面に圧力センサーを必要をするため、ディスプレイ製造コストが高くなります。また画面を強く押し込むという動作は使いづらいと感じるユーザーも多かったようです。
一方、触感タッチは、画面を長押しすることで、サブメニューやプレビューなどを表示する機能です。触感タッチはiPhoneXRからiPhone15シリーズまで長くサポートされています。この機能は圧力センサーを必要としないため製造コストが安くなります。また画面を長押しするだけで良いので、ユーザーも直感的で使いやすいと感じたようです。

防水・防塵

iPhoneXSとiPhone12miniの防水・防塵・防沫機能についてはIEC規格60529に基づくIP68等級のレベルを持っていますが、細部を見るといくつか違いがあります。
防沫とは水滴や雨などの水分が端末にかかっても内部に侵入しないという機能です。これは両機種に差異はありませんが、防水機能についてはXSが最大水深2メートルで最大30分の防水機能を持っているのに対し、iPhone12miniは、最大水深6メートルで最大30分の防水機能を持っています。これはXSに比べ3倍も深い水に耐えられるということです。

4G LTE 5G

iPhoneXSは通信規格として4G LTEに対応し、最大1Gbpsの通信速度を実現します。上り100Mbpsです。XSは日本で主に使われているLTEの周波数帯である1.6GHzと2.1GHzに対応しています。ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルのキャリアで利用できます。
一方、iPhone12miniは5Gに対応し、下り最大20Gbps、上り10Gbpsと10倍以上の速度を誇ります。5Gの主な周波数帯である3.7GHzと4.5GHzに対応します。iPhone12miniは4G LTEにも対応するためより広くより速く通信を行いたい場合にはiPhone12miniを選んだ方が得と言えます。

超広帯域チップ

超広帯域チップとは、UWB(Ultra Wideband)という無線通信規格を使って高精度な位置測定やデータ転送を行うためのチップです。
iPhone12 miniにはそのチップが搭載されており、AirTagやCarKeyなどのアクセサリーとの連携が出来ます。超広帯域チップによって、HomePodにiPhoneから音楽を転送したり、「探す」機能でiPhoneに音を鳴らしたり、より精度の高くiPhoneの位置情報を把握することができます。これはU1チップとも言われ、AirPods Pro第二世代にも搭載されています。これによりAirPods Proも探すとき音を鳴らしたり、正確な位置を把握することができます。

Wi-Fi

iPhoneXSのWi-FiはWi-Fi5(IEEE802.11ac)に対応しており、最大6.9Gbpsで通信できます。一方、iPhone12miniはWi-Fi6(IEEE802.11ax)に対応しており、最大9.6Gbpsの通信ができます。ただしWi-Fi6はルーターが対応している必要があります。
iPhoneXSは2×2 MIMOに対応しており、2本のアンテナを使って送受信を行うことができます。iPhone12miniは4×4 MIMOに対応し、4本のアンテナを使って送受信を行うことが出来ます。よってiPhone12miniはXSに比べて約1.4倍の速さで通信を出来ることになります。

ワイヤレス充電

iPhoneXSは、最大7.5WのQiワイヤレス充電に対応しています。一方、iPhone12miniは、Appleの独自規格であるMagSafeに対応し背面に内蔵された磁石と充電器やアクセサリーに内蔵された磁石が吸着することでワイヤレス充電の位置合わせを簡単にする機能があります。MagSafeは最大15Wで充電できます。

デュアルSIM

iPhoneXS、iPhone12mini共にデュアルSIMに対応していますが、12miniの方が完全対応といった感があります。なぜかと言うとXSは、DSDS(デュアルシムデュアルスタンバイ:どちらのSIMでも電話を受けることができますが、4G通信ができるのは片方のみです)であり、DSDV(デュアルシムデュアルボルテ:どちらのSIMでも電話を受けることができ、どちらも4G通信が可能)であるiPhone12miniに比べ使い勝手で差がありました。

バッテリー

iPhoneXSのバッテリーは2,658mAhで、iPhone12miniのバッテリーは、2,227mAhです。XSの方が12miniより約19%もバッテリー容量が大きいと言えます。
XSのバッテリーの持ち時間はビデオ再生で最大14時間、iPhone12miniはビデオ再生で最大15時間駆動が可能です。
しかしバッテリー容量だけでは駆動時間を判断できません。駆動時間にはCPUや画面などの消費電力も影響します。iPhone12miniはA14 Bionicを搭載しており、しょうひ電力が低くなっています。また画面サイズも5.4インチで小さく、消費電力を抑えることができます。
ただし、iPhone12miniは5Gを利用することができその時は電力を多く消費することから駆動時間は短くなります。

総評

iPhoneXSはハイエンド端末であり、オールマイティーな機能を有していました。iPhone12miniはiPhone11を飛び越え、省電力で高性能なA14 Bionicを積み、サイズを小さく持ちやすくして、その一方で5GやMagSafe充電、Wi-Fi6対応、ナイトモード対応、デュアルSIM完全対応、触感タッチの新設、マスクFaceIDの対応、U1チップの新設、カメラの向上、防塵・防水機能の向上など多岐に渡って機能が新設され使い勝手が良くなり、性能も良くなったのに省電力になったチップで一日何とか持つ優秀な端末となりました。

iOS18には多分除外されるであろう、XSと確実に現役世代で有り続けるiPhone12miniシリーズ。中でも5G対応とMagSafe充電は大きく、アクセサリーも豊富にショップで揃っています。自宅で仕事をする人にとっては、Wi-Fi6に対応したのも大きく、デュアルSIMによって一つのキャリアが障害を起こしても柔軟に仕事ができる体制になったのは嬉しいですね。またコロナが下火になり、マスクの必要性がなくなりつつありますが、冬になりインフルエンザが流行り、マスクはやはり病気防止に欠かせないよねということでマスクFaceIDも重要な機能の一つです。
世代を一つ飛び越えたことにより、大幅な進化をしたiPhone12mini。片手で操作が完了し、SNSや交通機関でのSuica利用やApplePayでの買い物、店舗でのポイントカードや銀行ATMをキャッシュカードなしでできる機能、夜はMagSafe充電器を使うことによりカレンダーのように使えるスタンバイモード。より多彩になったウィジェット。いつでも確認できる天気予報、毎日の予定をリマインドして確実にタスクをこなせていける自由などMac一台、iPad一台ではできなかったことがiPhoneやそれに付随するAppleWatchやAirPodsなどを使うことにより生活がより豊かに便利になりました。
iPhone15ではUSB-CやDynamic Islandなどが新設されまた新たな進化が見ととれますが、iPhone12miniでも十分戦っていけるスペックで、自分がいつも買っているショップを最後に挙げます。そこはいつも最安値で少し見る目が必要かもしれませんが、Appleが大好きなら一番安く良いものが手に入るショップです。アフィリエイトですので、それが嫌な方はスルーして下さい。

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